船橋市の自然基盤と調整池ネットワーク

2. 船橋市の自然基盤と調整池ネットワーク

(1)都市化の中で保たれる自然空間:調整池・河川・緑地の役割

船橋市において都市化が進展する中で、自然空間の保全は重要な課題です。調整池は豪雨時の治水機能を担うと同時に、水辺環境を形成し野鳥や水生生物の生息地となる役割を果たしています。

河川は都市の排水路として機能する一方、緑地と連携することで生態系の回廊(コリドー)を形成し、市民の憩いの場としても活用されています。また、緑地は都市のヒートアイランド現象を緩和し、景観や文化的価値を保持する基盤となります。

これらの要素がネットワークとして結びつくことで、都市環境の安全性と生態系の多様性が同時に維持され、持続可能な都市空間の形成に寄与しているのです。


(2)調整池の機能と価値:治水・雨水調整と自然観察の両立

船橋市における調整池は、都市化に伴う治水機能を担う重要な施設です。豪雨時には雨水を一時的に貯留し、河川への急激な流入を抑制することで、下流域の浸水被害を軽減する役割を担っています。

平常時には水辺環境として機能し、野鳥や水生生物の生息地を提供することで、貴重な自然観察の場となります。市民は散歩や観察活動を通じて自然との触れ合いを享受でき、環境教育や地域の魅力向上にも繋がっています。

【補足】調整池と調節地の違い

  • 調整池(ちょうせいち):都市開発に伴い発生する雨水を一時的に貯留し、ゆるやかに河川へ流すことで浸水を防ぐ施設(都市雨水の一時貯留)。
  • 調節池(ちょうせつち):河川に流入する大量の雨水を直接受け入れ、川の水位を急激に下げて氾濫を防ぐ役割を持つ施設(河川水位の直接調整)。

「小室調節地」のように、河川沿いで大規模に雨水を貯めるものは「調節地」と呼ばれ、都市の安全性確保に大きく貢献しています。


(3)船橋市内の主要調整池とその配置

船橋市内に設置されている主な調整池・調節池のデータは以下の通りです。

図1:船橋市の主な調整池・調節池一覧
名称 所在地 面積(m²)
長津川調節池 旭町 66,000
小室調節池 小室町408-3 41,258
鈴身第1 調整池 鈴身町488-12 36,522
習志野台第1 調整池 習志野台7-4 16,380
芝山団地第一調整池 馬込町1246 9,330

※恒久調整(調節)池 V=3,000m³ 以上は市内27カ所
出典:船橋市河川概要図(令和7年10月)に基づき作成

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